トイレを交換することになったら、今までのトイレに感じていた不満を解消したいという考えを持つ方も少なくないと思います。新しいトイレには、節水、汚れが付きにくい、手入れが簡単、といった叶えたい希望がたくさんあると思います。
不満を解消できるトイレを探すためには、トイレの知識を付けるのが一番です。
このページはトイレ交換時に参考にしていただけるように、トイレの適合性や排水位置の違い、トイレの種別、快適なトイレを実現する表面加工までご紹介していきます。
トイレ交換時は、適合性が第一
トイレの交換で一番大事なものが「トイレの適合性」です。
何の適合性かといいますと「トイレ室内の空間に設置されている排水管」との適合性です。
排水管と壁面（床面）との距離のことを「排水芯（排水高）」といいます。
詳細は後述しますが、
設置された排水管の位置に合わせた排水芯（排水高）を持ったトイレでないと設置ができません。
床に排水管が設置されている場合、
排水管の位置は1995年以降に新築されたお宅は主流のタイプ（200mmタイプ）が採用されているのですが、
1995年以前だと排水管の位置もまちまちのため、
トイレ側で排水位置を招請できるトイレを選ぶ必要があります。
トイレ排水位置の種類
先ほど記載した排水芯や、トイレの排水方式についてより詳細にご紹介します。
排水形式について
トイレの排水方式は排水管の位置で2つに分けられます。
床排水タイプ
床にトイレの排水管が設置されています。一戸建てや多くのマンションが床排水のトイレです。床排水では便器の下に排水管があるので、便器を取り外さない限り、排水管を確認することができません。
排水管の位置は、便器が固定されているネジが判別することができます。片側1本ずつのネジで固定されている場合は、そのネジの場所、片側2本ずつのネジで固定されている場合はより大きい方のネジの位置が排水管の位置となります。
床排水の場合、トイレ便器の後方にある壁面と、排水管の中心までの距離を排水芯といいます。
トイレ便器から排水管の中央までの長さが200㎜であれば、排水芯200mmのトイレを選ぶ必要があり、この長さが400mmであれば400mmに対応した「調整可能なトイレ」を選ぶ必要があります。
壁排水タイプ
壁の中にある排水管に設置しているトイレで、一部の集合住宅で使用されています。壁排水の場合、便器と壁の間に太い排水管があります。壁排水の場合、壁面の排水管の中央と床との距離を排水高といいます。
排水芯（排水高）
床の排水管と壁面の距離を排水芯、壁面の排水管と床の間の距離を排水高と言います。壁排水トイレの排水高は100mm、120mm、155mmタイプなどがあり、ご自宅の排水高サイズに適合したトイレを選んで交換する必要があります。
トイレの種別
次に、現在販売されている主なトイレの種類をご紹介します。
タンクレストイレ
トイレへの給水方式が水道管に直結しているダイレクトバルブ方式を採用しており、水を流すと水道管から直接水を流す方式のトイレがタンクレストイレです。
タンクが無いことが場所を取らなくなり、お手入れが楽なこと。少量の水でもしっかり流せることから高い節水能力を持っていること。水道管から直接水を出すことで連続を水を流せること。といった、コンパクトでありながら高機能なトイレです。
ただし、いいことずくめというわけでもなく、水を溜めるタンクが無くなったことで、水圧の低いお宅では流れる力が弱くなることや、水の出し止めに電気を使うので停電時にボタンを押しても流せなくなるといったデメリットもあります。ですが、先に挙げた問題にも、水圧を上げる装置や水を流す緊急用の弁といった対処法があるので、設置する際にお問い合わせください。
タンクレストイレ隠蔽配管について
タンクレストイレの一部には、水を供給する水道管をパネルで隠し、トイレの一部のように見せる配管の方法があります。そのためには、配管を変更してパネルの中に配管が収まる専用の配管にする必要があり、他のタイプのトイレに交換する場合は、配管を再度変更する必要があります。
タンク式トイレ
便器、トイレタンク、便座の3つの部分で構成されているトイレです。
便器に水を流す際はタンクに溜めた水を流します。
タンクに水が溜まるまで時間があるので、連続で流すことはできませんが、水を流す際に電気を使う必要が無く、水が止まっても、タンク内に水があれば流すことができますし、タンクに溜まる水で手を洗うことも可能です。
また、古くから利用されているタイプのトイレということもあり、多くの種類があり、安値に入手することが可能であり、いずれかの部品が破損しても、壊れた部品を交換して使い続けることや、温水洗浄便座を変更するといった、希望に合わせた選び方をしやすいトイレといえます。
温水洗浄便座一体式トイレ
こちらはタンク式トイレ、タンクレストイレの両方に共通しているものですが、別項目にて説明いたします。
温水洗浄便座一体式トイレとは、トイレタンクと温水洗浄便座が一体になっているトイレです（以下、一体式トイレと記載）。後付けの温水洗浄便座と違って隙間や継ぎ目もなくお手入れがしやすくなっています。
しかし、今後便座の部分が故障してしまった場合が一体式トイレの問題点です。後付けであれば、付けた便座を取り外して交換すれば解決するのですが、一体式トイレだと便座部分のみの交換が困難で、トイレ全体を交換しなければならない可能性があります。
セフィオンテクト加工（TOTO）とアクアセラミック（LIXIL）
セフィオンテクト加工とアクアセラミック技術は、どちらも便器の表面に特殊な釉薬（ゆうやく：陶器を焼き上げる前に塗る薬剤）を使って焼き上げることで、汚れが付きにくく、水を流した時に汚れが落ちやすくなります。しかも、別の資材で表面を覆うコーティングのように表面の摩擦にも強く、汚れが付かない効果が長期間継続します。汚れにこびりつかないトイレとなっています。
便器のにおいの原因は1つに便座にこびりついた水垢や尿石に雑菌が繁殖することがあるのですが、汚れが付きにくくなることで、におい発生の防止に繋がっていますし、トイレを掃除する回数も少なく済みます。便器を交換する際には上の加工が施されているかを確認すると、より快適なトイレ空間んを作れるかもしれません。
まとめ
ここまでトイレを交換するとなった時に、現在どんなトイレの種類があるのかをご紹介してきました。
トイレを交換する場合には、ご自宅のトイレ空間に適合するトイレでないと設置ができません。ショールームなどでトイレの実物を確認する際には、排水芯（排水高）を予め測っておいて、ショールームの店員さんにお伝えするとスムーズにトイレ選びが進みやすくなります。
トイレは節水能力や汚れの付きにくさといった様々で点でよりお得に、より快適なトイレ空間となるように進歩しております。そんなトイレに交換して生活の質を高めてみてはいかがでしょうか。
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